「トラベルルール」という言葉を聞いたんだけど、今一つ内容がわからないから詳しく教えてほしい。
「トラベルルール」は2022年4月より適用が始まっています。
しかし、聞いたことあるけどよくわからないという人が多いだろうから、内容を一緒に見ていこう。
2022年4月1日より、日本の暗号資産取引所において「トラベルルール」の適用が始まりました。
2023年5月に行われたG7サミットにおいて、FATFの議長が仮想通貨に対するルール強化を唱えたことにより、2023年6月から日本政府もこのルールをさらに強化することを決めました。
今回の記事ではこの「トラベルルール」の概要や個人の取引所利用に対する影響などについて解説していきます。
トラベルルールとは?
まず、トラベルルールとは何かという概要について説明します。
トラベルルールとは取引所の顧客が仮想通貨を送金する際、送金元の取引所が送金先の取引所に一定の情報を通知するルールの事を言います。
このルールはFATF(金融活動作業部会)が定める国際基準です。
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トラベルルールの目的
トラベルルールの目的は不正利用があった際にはその追跡が出来るようにすることです。
マネーロンダリングやテロ資金対策を目的としています。
トラベルルールが適用されると詳細情報の通知なしに通貨の移動をさせることができなくなるので、不正利用の抑止力の効果が期待できます。
トラベルルール適用後の影響や変更点
トラベルルールが適用されると送金時または送金アドレスの設定時に仮想通貨交換業者に対し、以下のような情報を提供する必要があります。
提供が必要となる情報
- 受取人の氏名
- 受け取り側の暗号資産交換業者の有無
- 受け取り側の暗号資産交換がある場合はその名称
- 受取人の住所
- 取引の目的
これらの情報を提供しない場合、仮想通貨の移転は行えなくなります。
また以下の情報が受け取り側の業者に対し、通知が行われます。
- 送付人の情報(氏名、住所、暗号資産アドレス)
- 受取人の住所(氏名、暗号資産アドレス)
トラベルルールのメリット
続いてトラベルルールのメリットについて見ていきます。
メリット
- 不正利用やマネーロンダリングが減る
- 仮想通貨取引をより安心して行える
詳しいことを見ていきましょう。
不正利用やマネーロンダリングが減る
トラベルルールの適用により、仮想通貨の不正利用やマネーロンダリングが減ることが期待されています。
トラベルルールの適用後には仮想通貨の移動の際に各種情報が通知されます。
出所が明らかでないような資金は移転することができないため、仮想通貨の不正利用を抑制する効果が期待されています。
仮想通貨取引をより安心して出来るようになる
トラベルルールの適用により不正利用が減ることで、より安心して仮想通貨を利用できるようになるかもしれません。
少なくともこれまでよりは不正利用やマネーロンダリングに仮想通貨を利用しにくくなるでしょう。
トラベルルールのデメリット
トラベルルールのデメリットは送金の手間が増えることです。
トラベルルールが適用されると送金ごとに所定の情報を入力する必要が生じるようになり、資金の移転時に手間が増えてしまいます。
そのため、送金時にこれまでより時間を要する可能性があります。
トラベルルールによる影響の回避策
トラベルルールによる影響を回避する方法もあります。
- メタマスクなどの個人ウォレットを経由する
- Bybitなどのオフショア取引所を使う
まとめ
今回の記事では、2023年6月より強化された「トラベルルール」について解説しました。
トラベルルール適用により、今までよりも送金の手間や時間がかかる可能性はありますが、安全に仮想通貨取引が出来るようになることが期待できます。
最新の対応状況については各暗号資産取引所のHPで確認するようにしましょう。
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